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セミナー最新情報詳細

第62回グローバルCOE「ナノ医工学シリーズセミナー」

身体性認知神経科学の視点からみた認知行動の神経機構

第62回ナノ医工学シリーズセミナーを下記のとおり開催いたしますのでご案内申し上げます。皆様方、ぜひご参加ください。

日時2011年9月22日(木) 15:00-16:30
会場青葉山キャンパス 医工学研究科 ナノ医工学研究棟 講堂
概要
虫明 元 先生
(東北大学大学院医学系研究科 教授)

「身体性認知神経科学の視点からみた認知行動の神経機構」

心の科学としての神経科学は、遺伝子から個体や社会をふくむ横断的学際的な分野に広がっている。講演では心に関する様々な捉え方を展望し、脳―身体―環境の関係性から高次機能を捉える身体性認知神経科学の視点を検討する。具体的には前頭前野の細胞レベ ルの情報表現を例にとって認知行動の神経機構を議論する。認知行動を開始するのに必要な感覚情報や課題のゴール情報などの情報表現から行動企画に必要な操作その手順に関わる情報表現まで多種類の情報表現が共存する。さらに他の連合野も含めて調べるとそれぞれが身体レベルの感覚運動から抽象的なレベルのカテゴリーや認知操作と階層的に情報表現されている。特に前頭前野では行動課題に応じた柔軟な情報表現が局所回路レベルで存在し、しかも動的に変化することが特徴である。このような認知機構の理解のためには一方で、その背景にある動的なシステムとして理解が不可欠であり非線形的な集団現象特に振動現象、同期性などを局所回路のさまざまな脳活動のダイナミクスを計測し研究することが大切であると思われる。シリコンベースの多点電極や遺伝子工学と分子生物学を組み合わせた光遺伝学的手法などを組み合わせることで、 これまでと異なる新しいアプローチで局所回路の動的な状態変化へ介入して、その回路の動態を調べる手法も開発されつつある。新しい研究手法を用いた予備的な実験も紹介する。
問い合わせ先GCOE事務局 Tel: 022-795-7005

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